2012年4月23日月曜日

Black Sea 曲解説 ベース編

今回の誰得?なBlack Sea の解説シリーズはベース編ということで、ベースの処理とかについて書いておこうと思います。


まずは使用した音源なんですけど、使ったベース音源はSpectrasonics のTrilian の「Rock P-BASS PICK」というプリセット音を使用しました。



Trilian はMAIN 画面でアンプ音とダイレクト音のバランスやアンプのEQ 設定などがアサインされているので、ここを調整して音を作りました。

ちなみにこのプリセットのアンプ音はFX 画面にアサインされているアンプシミュで作られているので、このアサインされているエフェクト自体を調整してアンプのキャラを変えたりすると、音作りの幅が広がると思いますよん♪




ちなみに僕はこの「Rock P-BASS PICK」に最初からアサインされている設定が好きなので、アンプのキャラを変えたりとかはあまりせず、MAIN 画面でEQ の補正をする程度ですね。

あとは、お好みでダイレクト音とアンプの音のバランスを決めるのですが、今回はTrilian 内でベースの出音を決めたかったので、アンプの音をメインにしています。


ダイレクト音をメインにする場合は、Trilian の後ろにIK MULTIMEDIA のAmpeg SVX を挿して、そっちでアンプの音を作ることが多いです。


ベースのミックスでの処理を見る前にお断りをしておかないといけないのですが、僕はベースの打ち込みについてはかなり適当で下画像のようにベロシティーが一定なので、音の粒がすでに揃いまくっていまして(苦笑




あと、ハンマリング、プリング、スライドなどそこら辺の演奏をMIDI データ内で作らないとベースがいい具合にならないのですが、それも僕は上画像のように全部ピッチベンドで書いています。。。

本来ならキーチェンジとかでスライドのプリセット読みだして打ち込んだりするのが主流なんでしょうけど、ずっとこのスタイルで打ち込んでて癖みたいになってて抜け切れないでおります(笑


と言うことで、「お断り」を終えたとこでミックスの処理について書いていきます。


普段、ミックス時にはMIDI データをオーディオに書き出して負荷を軽減させて行なっています。




ベロシティーが固定されてるからありえない粒立ちの良さで、粒を揃えるだけならコンプいらないくらい(ry


んで、下画像が今回使用したエフェクト達です。




順番はT-RackS 3 のVintage Tube Compressor → Pultec EQP 1A → WAVES Renaissance EQ → Logic EQ となっています。


まずはVintage Tube Compressor から。




このVintage Tube Compressor ではニーをハードにしてリリースを最速にし、最大のゲインリダクション量が-3db あたりになるようにインプット量やリダクション量を設定しています。

この処理でベースの粒立ちが目立ってバキバキな音になるんですよね。


そこら辺の話は過去にも書いている(T-RackS 3 Vintage Tube Compressor(Fairchild モデル)でのベースの処理)のですが、粒立ちを目立たせるとベースのフレーズも目立ってくるので、音の中でベースが埋もれるっていうのが少しは緩和される・・・かもしれないと、今ふと思ったり思わなかったり^^


次段のPultec EQP 1A ではローとハイの処理をしていまふ〜




低域のモコモコしているのをカットするのですが、それだけだと味気ないくなるので同じ帯域をブーストし、高域もブーストさせてアタック感を出しています。

上画像見ると、4kHz をかなりブーストしてるけど、曲を聴きつつ調整してたらこんな感じになったって感じですね^^


次のRenaissance EQ の処理はこんな感じでーす。




驚くほどの中域のカット量かもしれませんが、僕はミックス時にベースの中域を削ることが多いんですよね。

よくドンシャリなんて言われてるけど、そのサウンドにもしかしたら近いのかもしれない。

ベースはセンターで鳴っててドラムとか歌とか入ってくるんで、ベースの中域が邪魔でしょうがない時があるのですが、今回はまさにそんな時だったと(笑


あとは超低域を削ったり、キックとかぶらない箇所を少しブーストさせたりしてます。

この辺の処理はドラム(曲中で使っている音を全部鳴らした際も)を聴きながら処理するのが良いと思いますよん。


最後のLogic EQ では微調整的にカットしています。




これは前段のEQ で処理しきれなかった箇所をカットしている感じで、Logic のEQ ってこういう使い方をする時はその力をいかんなく発揮してくれる。


以上がミックス時のエフェクト処理になりますが、もうひとつ忘れていけないのがフェーダーの処理ですね。




ベースのフレーズで聴かせどころがある場合はオートメーションで少し音を上げたり、音程やフレーズによって音量感が変わるなぁ〜って思うところは下げたりすることで安定したベースになると思いますよ。

僕の場合は、フレーズとして動いている箇所ではオートメーションで強調させてます。


と言うことで、今回でベース編は終了!!

次はギター編を書いていきますねん♪
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