2012年4月14日土曜日

Black Sea 曲解説 ドラム編 4 DAW 側のミックス時の設定 3

前回のBlack Sea 曲解説 ドラム編 3 DAW 側のミックス時の設定 2の続きとして、今回は残りの「ハット」と「タム」を見ていきますよん。


■ ハイハット

ハイハットに挿したエフェクトはMetric Halo のChannelStrip のみです。




ハイハットに関してはOverhead とRoom に結構含まれるようにAddictive Drums 内部では設定しているんですけど、それだけだと音像が遠くて何かシャリシャリうるさい音だったので、それをハイハット単体の音で補うようにしています。


Metric Halo のChannelStrip のコンプ部分のタイプを「Smooth」にしてガッチリ固めるようなコンプ処理をしています。

EQ 処理についてはローをカットして、いらない中域もすこしカットし、キレを出すために高域を少し持ち上げています。

僕はハイハットはシャキシャキいうのが好きなんですけど、ココら辺は好みが出そうな気もする^^


このMetric Halo のChannelStrip は個人的にイチオシなプラグインなんだけど、最近AAX 版のChannelStrip 3 が出たためか僕の使っているChannelStrip v2.2 が以前よりもすごい安くなってまして。

デモもMetric Halo の本家サイトにあったと思うので、気になった方は一度チェケラ〜してみるのをオススメしますよん♪



■ タム

次にタムなんですけど、僕はタムもOverhead とRoom の音に単体のタムを足すようなやり方を好んで行なっているのですが、今回もそのやり方ですね。




コンプについてはLogic 付属のコンプをタム1〜4(ハイタムからロータム) まで、ほぼ同じような設定で挿しています。

この時にCircuit Type を「ClassA_R」として使用しているのですが、「ClassA_R」にすると太さが出るように僕は感じるので、タム類にはこいつを好んで使っています。


コンプの設定としては打面のインパクトを出したいのでアタックタイムを少し遅くして、リリースについては聴きながら徐々に遅くして最適なポイントを探すって感じですね。

ここでの「最適なポイント」は今回はリリースがスッキリするポイントで止めています。

コンプなし(素の音)の場合は音のリリースがモワッとしてるんですけど、それを切れ良くする感じです^^


コンプの処理って難しくて僕もまだまだ分かってない事が多いのですが、そんな人はエンベロープをいじれるエフェクトを使うのがオススメ!




上記はLogic の「Enveloper」というプラグインなんですけど、これでアタックとリリースをいじると意外に良い感じに処理出来たりしますよ♪

他社のDAW でもこれ系のプラグインはあると思うので、コンプでつまずいている方は一度試してみてください^^


タムのEQ 処理については低域と中低域を削って、キレ良くしたかったので高域を持ち上げています。




上記はロータムのEQ 処理ですが、他のタムについても基本的にはこのような設定ですよ。

タムに関しては単体で聴くとローを残した方がカッコよく聴こえがちですけど、ミックスでは他の楽器の邪魔になってしまうのでバッサリ逝ってしまうのが良いと思う。

もちろんアレンジの構成にもよるんでしょうけど...^^


コンプとEQ の処理が終わったら全てのタムを1つのステムトラックにまとめてしまって、そこにWaves Arts のTube Saturator で音を整えています。




今回はミッドを少し削ってサチュレーションを少し加えています。



■ グルーピングとミックス調整

ここまでで各パーツの処理を終えたのですが、ミックス時には各パーツを1つのステレオトラックにステムとしてまとめてしまいます。

その際に音量の基準としてキックが最大で-5db を基準とし、そのキックを基準としながら各パーツを適切な音量でステムトラックに送ってやります。




大体、イントロかサビあたりでキックが一番鳴っていると思うので、僕はいつも上の画像のようにMIDI トラックをSolo にしてノートもキック以外はミュートした状態で再生し、最大で-5db 付近になるように調整しています。

キックの場合は、キック単体だけではなくOverhead、Room にも音が含まれているので、僕はミックスの状態でもオーディオに変換しないでMIDI のまま残し、上記のようにSolo にしたりミュートしたりしてます。

この方がミックスがやりやすいんですよね^^


キックを調整出来たらスネアやハット、タムのステムトラックなど加えていき、ドラムのステムトラックを作ります。


ドラムのステムトラック が出来たら、ポストパンでIK Multimedia のBlack 76 Limiting Amplifier を立ち上げ、パラレルコンプ的な使い方で音の迫力を出しています。




正直、僕にはまだこのコンプの扱いが難しく、ちょっとパラメータいじるだけで音が暴れるような扱いに困ったコンプなんですけど、これで音を潰してやってラウド感を出し、ドラムのステムに混ぜて迫力を出しています。

その際はSend の送り量を0.0db にして、Black 76 Limiting Amplifier のトラックのフェーダーで混ぜ具合を調整する方がいいと思う。



と言う事で、ドラムに関して今回の含めて全部で4記事に渡って書きました。


Black Sea 曲解説 ドラム編 1 Addictive Drums の内部設定

Black Sea 曲解説 ドラム編 2 DAW 側のミックス時の設定 1

Black Sea 曲解説 ドラム編 3 DAW 側のミックス時の設定 2


ドラムのミックスでの調整は他の楽器に依存する箇所が多いので、上記のミックス調整後にも微調整が必要になってきます。

特にキックはベースと低域でぶつかりがちになるんだけど、次はそのベースについて見ていくことにします♪
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