2012年3月24日土曜日

Black Sea 曲解説 ドラム編 2 DAW 側のミックス時の設定 1

ということで、今回はBlack Sea 曲解説 ドラム編 1 Addictive Drums の内部設定の続きだよ。


いつもそうなんだけど、今回のBlack Sea でもAddictive Drums はDAW のミキサーにパラ出ししてDAW 側でミックスしています。

Addictive Drums のパラ出しのやり方はマニュアルに記載されていた気がするけど、Addictive Drums のミキサー画面の矢印をアクティブにすればDAW の各AUX トラックに出力されます。




ほとんどの人がDAW 側にパラアウトさせてからミックスしていると思うんですけど、僕もそのやり方ですね^^


普段Addictive Drums でミックスする際はAddictive Drums の音作りについてでもチラッと書いたように、ROOM の音を基本として、そこに各パーツを足していくというミックスのやり方をしています。

ここら辺は好みとか狙っている音とか色々要因があるとは思うのですが、僕はROOM の音に各パーツの芯の音を足していくやり方に落ち着きましたw


ということで、ミックスの過程と同じように話を進めていこうと思うので、まずはROOM の音の処理を見てみます。


Addictive Drums では各パーツのごとにROOM への被り音の量を設定出来るんですけど、このバランスは「ROOM のみで聴いてみてドラムとして聴ける(各パーツ均等に音が含まれている)」というのを基準にしています。

なので、スネアだけデカイとか、キックが聴こえないとかいうのではなく、まんべんなくきちんと音が含まれているように設定しています。


Addictive Drums でのROOM 音への量はEDIT ページの左上のパラメータで設定します。




ここではOverhead への被り音も調整出来ます。




で、上記がROOM のミキサーに刺さっているプラグインですけど、見て分かるようにIK Multimedia のT-RackS 3 のみを使用という男らしさ!!(笑

順番はVintage Tube Compressor → Opto-Compressor → Pultec EQP 1A の順番なんですけど、ROOM の処理で一押しなのが赤コンプことOpto-Compressor !!




ROOM の音単体では迫力がないけど、この赤コンプを使用すると周りの空気感が持ち上がってとても気持ちいい音になる。

設定としてはINPUT をおもいっきり突っ込んで、「COMPRESSION」と「RATIO」でゲインリダクション量を決めるようにしています。

前段でFairchild 670 モデルを挿している(これは音の太さを得るために使用し、ゲインリダクションをあまりさせずにインプットを突っ込む使い方)ので今回はあまり強くかけていないですけど、最大で-3db 超えるくらいのゲインリダクションが得られるように設定しています。

その際にアタックは少し遅くして、音の頭のコンプレッションを回避しています。


これで、周りの空気感が持ち上がってより良いドラムサウンドになると思いますよ。


コンプ感をもっと出したい場合はアタックを早くして、ゲインリダクションの量も大きくとると良いかな。

ちなみにこのコンプって「INPUT」と「COMPRESSION」を上げても「RATIO」を低く設定していると、ゲインリダクションもあまり得られないんですよね。

なので、強いコンプレッション感を出したい場合は「RATIO」を高くして調整してくださいませ。


で、後段のEQ ではローをカットしてハイを持ち上げています。




これで少し明瞭感を出す感じですね。

ここら辺のEQ 処理についてはミックスが進んでも再度立ち返って調整し直したりするので、最初はあまり神経質に設定しないでアバウトに決め打ちでやっちゃって良いと思う。

多分、ここら辺のEQ 処理ってミックスをこなした数が多ければ多いほど感覚として身に付いてて、「こんな感じかな?」って決め打ちしやすいんでしょうね。


ROOM については以上で、次にOverhead の音を見てみます。


Overhead の音もROOM と同じで各パーツごとに音量を調整出来るんですけど、Overhead の場合はシンバル、ハットの金物系、ハイタムからロータムの音をメインとして考えています。

今回のキック、スネアのOverhead の被り音はほとんど聴こえないくらいですね。

と言うのは、キック、スネアのOverhead の音は何かカンカンしててあまり好きではないんです(苦笑




上記がOverhead のミキサーに刺さっているプラグインで、順番はPultec EQP 1A → Vintage Tube Compressor → Opto-Compressor → WAVES Renaissance EQ (何故EQ をルネッサンスにしたのかは分からないw)となっています。


最初のPultec EQ でローを大胆にカット(キックとかスネアが欲しい訳ではないので、いらない帯域として処理)してしまって、ハイをグオッ!!と持ち上げている感じですね。




目安としてはシャキッ!!としていない金物系をシャキッ!!とさせるように調整しています。

今回もこれで「もあ〜」っとしていた音が「シャキッ!!」としていますよ。


後段のコンプ2 発はほとんどROOM の時と同じ使い方。




Fairchild 670 モデルで太さを出し(ここでのゲインリダクションは最大で-1db くらい)、赤コンプで迫力を出す使い方ですね。


その後段のRenaissance EQ については音の最終調整的な感じで、邪魔な帯域削って聴かせたいとこを持ち上げています。




ミックスの最中にOverhead の音を調整し直す際は、最終段のRenaissance EQ をいじって調整しています。


あと、Overhead についてはSEND で リバーブに送っていますよん♪




今回はRenaissance Reverb のプリセット音の「Bright Hall」っていうのを使ってて、少しパラメータいじってると思う。

明るめのリバーブ使って明瞭感を出している感じですね^^


ってことで、今回はROOM とOverhead の今回行った調整を書きました。

これだけだと各パーツの音の芯がないので、この後に各パーツを処理して足していくのですが、続きはまた次回に。
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