どういう事かと言うと、マルチトラックで録音されたドラムのオーディオトラックをソフトウェアサンプラーなどのサンプル音に置き換えることで、オーディオトラックの個々のドラムサウンドを置き換えることができます。
特にミックス時においては、普通(負荷的な面で)ドラム音源をオーディオにパラアウトしてミックスすると思いますが、この段階で音を差し替えたいといった場合、ドラムサンプルの置き換えをすることでスピーディーに作業することが出来ます。
まぁ、大体はキックが気に入らないとか、打ち込みっぽい音にしたいといった場合が多いと思いますが^^
録音済みドラム信号を置き換える/ダブリングする
やり方は差し替えたいドラムのオーディオトラックを選択し、Logic メニューの「トラック」→「ドラムトラックを置き換え/ダブリング」を選択します。
すると、選択したオーディオトラック下部にEXS24 がアサインされたMIDI トラックが作られます。
この状態で既にEXS24 でオーディオサンプルが読み込まれており、また、EXS24 が選択された状態で左側にライブラリが開くので、プロジェクトに最適なサウンドをここから選択できます。
Logic のEXS24 で用意されたサンプルですが、音は結構使える音が多いと思いますよ!!
「ドラムの置き換え/ダブリング」ダイアログで設定をつめる
上記の状態で既に新しいサンプルが鳴る状態なんですが、「ドラムの置き換え/ダブリング」ダイアログで最適な設定につめましょう。
「音源」では「キック」、「スネア」、「タム」などから置き換えたいドラムサウンドを選択します。これを選択することで、EXS24 にアサインされるサンプルが置き換えたいドラムサウンドに自動的に変わります。
「モード」では「置き換え」、「ダブリング」のどちらかを選択しますが、オリジナルのドラムサウンドとレイヤーしたい場合は「ダブリング」を選択してください。
「ダブリング」でレイヤーすることで、例えば低域の弱いオリジナルのキックサウンドに低域を足す意味でサンプラーの音をレイヤーさせることが出来ます。
「相対しきい値」はトランジェントのしきい値を設定し、ここで設定した値以上の音をトリガーとして機能させ、MIDI リージョンにノートの形で反映させます。
これを最適な値にすることで、例えば被り音が含まれているドラムサウンドにおいては、被り音をしきい値でスルーさせてMIDI リージョンを作成出来ます。(しきい値を低い値に設定し過ぎると、トリガーしたくないものまでトリガーしてしまうということです)
「視聴」ボタンを押すと、現在選んでいるサンプルで再生されます。ここではオリジナルのオーディオトラックと置き換え用 のソフトウェア音源(EXS24)トラックの両方が再生されます。
「トリガーノート」ではMIDI トラックのノートの音程(キックならC1とか)を設定出来ます。基本的には自動でOK です。
設定した方がいいのは上記ぐらいですね。「タイミングオフセット」などは触らなくても良いと思うんですが、例えばMIDI トラックにアサインされたサンプラーなどの発音が遅いように感じる場合はここで設定してやるといいかな、と思います。
他社音源で置き換える
「ドラムトラックを置き換え/ダブリング」を行うと自動的にEXS24 が立ち上がるんですが、もちろん他社の音源に置き換えることも出来ます。
「ドラムトラックを置き換え/ダブリング」を選択してすぐにStylus RMX などに差し替えてしまって、ダイアログで設定をつめることで簡単に差し替えることが出来ます。
NI のドラムサンプラーBATTERY 4 で置き換えてしまうのが一番良いかな。
このように簡単にドラムのサンプルの置き換えが出来るので、特にミックスしている最中に差し替えたいけどアレンジに戻れないといった場合、是非この機能を活用してみてください。
また、差し替えだけではなく、低域を含んだサブキックをレイヤーさせるとか、キックやスネアのアタック成分のみ活用するためにレイヤーするとか、そういった音作り的な使い方にも抜群の効果があると思いますよ!!
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